大切なペット、留学先に連れていけるの?
ペットと一緒に暮らしていると「留学は楽しみだけど、ペットと離れ離れになるのは寂しい」と感じることもあるでしょう。できれば留学先でも、ペットとの暮らしは可能なのか、そもそも留学先に連れて行けるのか?今回は、留学先にペットを連れて行くことはできるのか、必要な手続きなどもまとめてみました。
留学先の国と住む場所による違い
留学する国や地域によって、ペットを連れて行けない場合もあります。対象の国がペットを連れて行けるかを調べるには、各大使館に問い合わせるか農林水産省の動物検疫所のサイトを参考にしてみましょう。
また、あなたが留学する国や地域がペットを連れて行けるエリアだったとしても、留学先の条件によっては受け入れてもらえない可能性があります。たとえば、シェアハウスの場合には他の人と一緒に住むためペットを連れて行くことが難しいでしょう。
この他、ホームステイの場合も、ホームステイ先のご家庭がペットを受け入れることが難しいというケースがあります。連れて行きたいペットの種類によっても、受け入れの可否が変わってきますので、事前に調べる必要があります。
ペット連れの留学で必要な手続き
ペットを連れていけることがわかって、連れて行こうと決めた場合は、さまざまな手続きが必要になります。まず行わなければいけないのが輸入許可を取ることです。現地の動物検疫機関に問い合わせをすることと、留学先への確認が必要になります。連れて行ってもよいことが確認できたら、動物病院で次の準備を行います。
■マイクロチップの埋め込み
ペットの体内に、個体識別番号が記載された器具を入れます。これは、ペットが迷子になった時でも、飼い主がすぐにわかるようにするためです。マイクロチップ番号が、確実に読み取れることも確認しておいてください。これが読み取りできないと係留検査を受けなければいけなくない、返送となってしまう可能性もあります。
■各種予防接種、血液検査
出国までに、さまざまな予防接種を受けておく必要があります。狂犬病の検査、予防接種の他、動物の種類によって他の検査や予防接種が必要となる場合があります。これらは、すべて自費となりますので、注意してください。
■病気などにかかっていない証明書などの準備
動物病院で検査が終わったら、証明書を発行してもらいます。
■検閲施設の予約と航空会社の手配
国によって、到着後何日かペットを施設に預ける必要が出てきます。この場合は、すぐに連れて行くことができず、必要日数は別の場所で待機となりますので、待機施設の予約をしておきましょう。ペットを輸送してくれる航空会社の予約も必要です。このようにペットを留学先へ連れて行きたい場合、さまざまな手続きが必要となります。また、留学先から帰国する際にも、同じような手続きを行わなければ、一緒に帰国できないので注意しましょう。
留学でペットにかかる負担は大きい
留学先にペットを連れて行くことで、あなたは安心できるかもしれませんが、ペットには、実は大きな負担がかかっています。検査と移動のストレスはペットにとって非常に大きいものです。
■検査が大変
検査の際は、ペットに注射したり採血したりしますので、ペットの体に負担がかかります。
■フライトのストレス
フライトの際には、狭いゲージで数時間閉じ込められた状態となります。慣れない環境の中、長時間フライトすることになりますので、ペットの体や心に負担がかかります。中にはフライト中に体調不良になってしまうペットもいるといわれています。そのような場合、航空会社に責任を問うことはできません。それだけデリケートなのが動物なので、連れて行くことによるリスクは、しっかり把握しておく必要があるでしょう。
■新しい環境でのストレス
留学先の気候や環境により、ペットにストレスがかかるといわれています。人間でも、新しい環境に慣れるまではストレスを感じるものです。ペットは飼い主のストレスも敏感に感じとってしまうものですから、なおさらストレスが溜まってしまうのです。
本当にペットを連れて行かなければいけないのか、ペットへの負担も考えたうえで検討したいですね。もし預かってくれそうな人がいるのなら、お願いしてみるのが一番安心です。預かってくれる人が身近にいない場合でも、ペットシッターにお願いするという方法もあります。費用はかかりますが、ペットの健康を考えるなら選択肢として入れておくとよいでしょう。
留学する国や地域によっては、ペットを連れて行くことも可能だとわかりましたが、ペットへの負担を考えると、飼い主の気持ちだけで連れて行くのは、あまりおすすめできません。寂しいかもしれませんが、今はテレビ電話もありますので、様子を聞いてみたり、動画を送ってもらったり、写真を送ってもらうなどして「いつも傍にいるんだな」と感じてみてください。
