準備できてる?留学に行くのに必要な残額証明とは
大学など何年にも及ぶ長期留学はもちろんですが、短期でも同じように各種書類を準備しなければなりません。在学証明や卒業証明などが必要なのと同様に、留学中の生活や通学に支障がないことを示すため、あくまでも留学中に必要な資金の有無を確認として金融機関からの残高証明の提示を求められます。ここでは残高証明について詳しく説明します。
公式な証明書であることを理解しよう
個人で直接留学の手続きをする場合ならともかく、海外留学エージェントを通して手続きを進めるなら全てを任せておけそうですが、最低限必要な書類の中に残額証明があります。留学先の学校側だけでなく、渡航に際して必要な滞在ビザなどの取得にも関わる可能性のあるものですが、留学中に予期せぬ事態から資金切れなどに陥らないために、遂行できる経済的状況を確認するためのものです。
発行元の指定などはなく、通常使っている銀行や口座を保有している金融機関で残高証明書を発行してもらいますが、先方に見せるものですから日本語ではなく、少なくとも英語の書式で依頼します。確認するのはあくまでも留学中に必要とされる経済力だけですから、書式に記載されるのは残高だけです。あまりに少ない金額ではかえって疑問視されてしまいますから、長期の場合なら1年分程度の授業料や生活費を補うぐらいの金額にしておかなければなりません。
もし口座が複数あり、まとまった金額がどこにもない場合には、証明書の発行のためだけでも一旦まとめておきましょう。いくつもの機関から何枚も証明書を出してもらって提出するのはあまりスマートではありません。可能であれば、留学中の資金を入れておく口座を前もって決めておくと、後に送金などで利用することがあっても一目瞭然です。 毎月の取引履歴にも残高は記載されていますが、これは残高証明書とみなされません。
海外留学エージェントではなく自身で取得するもの
事細かに準備を手伝ってくれる心強い海外留学エージェントですが、残高証明の取得は自身で行わなければなりません。既にまとまった金額を入れた留学用の口座があれば、該当する口座の残高を証明するだけで済みますが、一定の金額を一つの口座に集めなければならないなどひと手間かかる場合には、日数に余裕をもって取りかかりましょう。
最近ではネット上だけで存在する金融機関が増え、オンラインで様々な手続きが行えるサービスを掲げた銀行も少なくありませんが、残高証明の発行は本人が窓口で依頼しなければならないところが依然多くあります。オンラインサービスを使い慣れているとうっかり忘れがちですが、窓口での受付時間には限りがあり、また平日のみとなれば思わぬところで時間も取られますから、早めに用意するのが無難です。
留学するのが未成年の場合、当人に経済的余裕がないことがほとんどですから、父親や母親名義の口座で証明を取ることになります。また成人の場合でも、自身の残高では少ないと思われることがあれば、同様に父母の残高を同時に証明してもらい、合わせて提出することは可能です。
金額に指定がない場合、どれぐらいの残高があった方がいいのかなどを海外留学エージェントにアドバイスしてもらうことはできます。学校によって授業料も異なりますし、1年分という目安が当てはまらないケースもあるからです。
原本のみ有効発行日の確認も忘れず
留学先に提出するだけでなく、入国ビザや滞在手続きなど様々なところで残高証明書を求められることがあります。その際、一度入手した証明書のコピーがあっても提出はできず、原本でなくては認められません。初めから何通必要なのか分かっていれば複数用意できますが、先月取ったばかりなのにもう一通必要ということも時にはあるでしょう。
コピーが不可なら余分に証明書を依頼しておけばいいとも考えられますが、やはり公式な書類ですから、発行からあまり日数が経ち過ぎていると有効とされない場合もあります。一般的に3ヶ月以内が望ましいと考えられていますが、数日経過していたからといって、問題視されることはありません。但し、留学先やエージェントが発行からいつまでと指定する場合は、期間内に収めるべきです。
複数の口座を有し、それぞれで残高証明をする場合、同時に発行依頼すれば問題はありませんが、一つの証明書は既に取得済みで別口座の証明が新たに必要な場合などは注意しなくてはなりません。複数の口座を証明すること自体は問題ではありませんが、発行日や有効期間を確認しましょう。
また、金融機関が異なる口座では証明書の形式が異なる場合もありますが、内容に相違はなく、同じように発行日や有効期間を確認しておけば問題はありません。 提出には原本が必要ですが、何を提出したのかを確認するためにもコピーを取っておくことは大切です。
留学前の手続きでは、日頃聞きなれない物が多数必要となります。また、馴染みがないために手間も時間もかかることが多いものですから、早めに準備をするに限ります。残高証明も必ず求められるものですから、口座の確認だけでなく残高調整なども合わせて検討しておきましょう。
