留学の情報収集におすすめの方法とチェックしておきたいこと
新型コロナウイルスによる移動制限が解除され、ようやく海外との往来がしやすくなりました。しかし、何も知らない状態でいきなり海外に飛び込むのは不安があるのではないでしょうか。
今回は留学情報の集め方や最新情報を、SNSを使って収集する方法などについてわかりやすく解説します。
留学に関する情報の集め方
留学に関する情報はどうやって集めたらよいのでしょうか。主な方法として以下の5つがあります。
インターネットで情報を集める
最も手軽に始められるのはインターネットでの情報収集です。たとえば、留学エージェントが運営しているサイトでは比較的信用度が高い留学関連情報を入手できます。
留学に関する情報を扱っているNPO法人のサイトを利用するのも一つの方法です。JAFSA(国際教育交流協議会)は320以上の大学・教育機関・企業を会員としているNPOで信用性が高いサイトを運営しています。
また、留学に関する個人ブログで情報を集めるのも有効です。こうしたサイトは留学の実体験に基づいて書かれているものが多いため、生の情報を手に入れやすいというメリットがあります。
しかし、こうした個人サイトは信用性の面で注意が必要です。あくまでもブログ執筆者の個人の感想がベースとなっているため、客観性に乏しい可能性があるからです。
個人サイトに限らず、インターネット上の情報は「玉石混交」よりも少しマシという程度に考えたほうがよいでしょう。
雑誌や書籍などの紙媒体で情報を集める
留学に関する専門雑誌で情報を集めるのも有力な情報収集の手段です。書籍の形になっていると情報が整理されているため網羅的に調べられます。
どの雑誌でもよいので一冊目を通して全体像を把握してから、他の方法で情報を集めるのも一つの方法です。しかし、紙媒体の情報は古くなっていることもあるため、書籍の発行年代に注意が必要です。
留学経験者に話を聞く
留学に関する生の情報を得たいのであれば、留学経験者に話を聞くのが一番です。留学経験がある先輩や友人に実際の様子を聞いてみるとよいでしょう。
留学にかかる費用や留学先の生活費、留学先の選び方、現地の生活スタイルなど実際に経験した人だからこそわかる留学の実感を知ることができるのでお勧めです。
大学で情報を集める
各大学にある国際交流センターなどで情報収集する方法もあります。大学に通っている場合は、ここが留学の入り口になるケースもしばしばあります。
大学の国際交流センターでは留学を計画している学生や留学生と在学生の交流活動の支援を行っていますので、大学生で留学を考えているのであれば真っ先に訪れるべき場所といえるでしょう。
留学イベントに参加する
大学に通っていない場合、留学イベントへの参加も情報収集の重要な手段となります。オンラインでイベントが配信されるケースもあるため、その場合は住んでいる場所に関わらずイベントに参加できます。
海外で働きながら学ぶワーキングホリデーなどの情報も得られますので、幅広く情報を得やすい手段です。
留学情報は最新のものとは限らない
ここまで、インターネットや紙媒体、体験談、大学での情報収集、留学イベントの参加といった情報収集の手段を紹介してきました。
しかし、これらの手段には現在進行形の情報を得にくいという弱点があります。以前に比べると社会の変化が速くなっているので、過去の情報が役に立たない場合もあるでしょう。
その場合はSNSなどで最新情報を入手する必要があります。ここではX(旧Twitter:以下、Twitter)、Instagram、Facebookの3つのSNSをとりあげます。
Twitterで情報を集める
Twitterの国内ユーザー数は4,500万人ほどで幅広い年代が利用するSNSです。Twitterの一番のメリットは最新情報を入手できることです。
日常的なつぶやきを手軽に投稿できることから、多くの人が使用しています。情報の信用性という点では注意が必要ですが、情報スピードについては折り紙付きです。
Twitterのもう一つのメリットは留学についての知識を持っている不特定多数の人に呼びかけられることです。体験者に話を聞くといっても、自分の身の回りに経験者がいるとは限りません。
しかし、広いインターネットの世界であれば自分の生きたい地域・行きたい大学に留学した人を見つけられるかもしれません。そういった人のツイートにリプライすることで交流を持てる可能性があります。
Instagramで情報を集める
Twitterが文字中心のSNSであるのに対し、Instagramは画像や動画が中心のSNSです。Instagramで「〇〇 留学」などを検索すると、画像や動画をピックアップしてもらえます。
Instagramの長所は町のたたずまいや海外での生活の実態、大学での授業の様子などについて画像・動画で見られることです。百聞は一見に如かずといいますが、文字中心のSNSやブログでは伝えきれないものも知れるので非常に便利です。
Facebookで情報を集める
Facebookは利用者の年齢層が比較的高いSNSです。実名登録制であるため、他のSNSのような匿名での利用は困難です。
実名で運用されるSNSであるだけに、情報の信頼性は比較的高いといえます。現実世界とのリンク度も高いので、情報を密に交換して交流を深めたい場合に有効なツールです。
Facebookは文章、画像、動画など多様なコンテンツを投稿できます。その点で、個人ブログに近いといっても差し支えないでしょう。
海外の利用者が多いSNSなので、留学先の情報収集はもちろん、留学後の交流でも役立ちます。
SNSで情報収集するときの注意点
SNSは便利なツールではありますが、使い方を誤ると思わぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。ここでは、SNSで情報収集や交流をするときの注意点についてまとめます。
情報の信頼性に注意
SNSは誰でも自由に発信できるツールですが、それだけにフェイクの情報が紛れ込みやすいツールでもあります。
留学とは直接関係ありませんが、2016年の熊本地震で発信された「熊本の動物園からライオンが逃げ出した」というデマ情報は混乱の原因となりました。
偽情報を拡散した犯人はライオンが市街地を歩く偽画像を投稿したせいで、ライオンを飼育していた熊本動植物園に100件以上の問い合わせがくる事態に発展してしまいます。
このように、SNS上では真偽不明な情報が飛び交う恐れがあるので、一つの情報をうのみにせず、複数の情報を照らし合わせる慎重さが必要です。
SNSトラブルに巻き込まれないように注意
2つ目の注意点はSNSに関するトラブルへの注意です。SNSは自分で気軽に情報を発信できる一方、思わぬトラブルの原因になるツールです。
総務省の「インターネットトラブル事例集」によると、コミュニケーションの行き違いによる人間関係の悪化や画像が勝手にSNSにアップされるトラブル、ネットで知り合った人とリアルで接触したことによるトラブルなど多数の事例が紹介されています。
この事例集は青少年を想定したものですが、SNSを利用する人が自分の行動をふりかえるための材料としても有効です。ご覧になったことがない方は、一度、目を通すことをおすすめします。
まとめ
海外の情報を集める手段はかなり限られています。大学に通っていれば、学内の国際交流関連の施設と相談することで情報を得られるでしょう。
しかし、社会人で留学を希望する場合は自分で情報を集めなければなりません。そのときに重要な手段の一つとなるのがSNSです。SNSは生の情報を拾い集められるので、留学先のリアルタイムの情報を集めるのに適しているからです。
しかし、SNSの利用にはリスクが伴います。注意点にも十分配慮しながら、SNSで情報を収集していきたいですね。
